成長期に特有の痛み・骨端症とは
成長期に起こりやすい痛みをご存じでしょうか?
また、骨端症といった言葉はお聞きなったことはありませんか?
この成長期に特有の痛みが出る場所や骨端症が起こりやすい場所は、ある程度決まっています。
特に、骨の端っこにある「骨端軟骨」という成長軟骨の場所が痛むことを「骨端症」と言います。
これからその中でよく起こるものをご紹介いたします。
※このページでご紹介するものは、狭義の「成長痛」とは異なります。
「シンディングラーセンヨハンセン病」
「オスグッドシュラッター病」
ひざのお皿の下側、下端が痛くなるのを「シンディングラーセンヨハンセン病」と言います。長い名前ですね。
また、膝のお皿の下方、すねの骨の上のほうに痛みが出ることを「オスグッドシュラッター病」と言います。
両者とも太ももの前側の筋肉(主に大腿四頭筋)の引っ張る力(牽引力)によって、引き起こされると定義されています。
「シーバー(セイバー)病」
かかとが痛い場合は、踵骨骨端症、別名「シーバー病」と呼ばれるものが起こっています。
かかとの骨は強く、体重を支えています。
しかし、成長するために踵の骨にも成長軟骨が存在します。
軟骨は骨ほどの強度はないので、走ったり、ジャンプを繰り返したりすると、その成長軟骨が傷みます。
ふくらはぎの筋肉(腓腹筋とヒラメ筋)の引っ張る力(牽引力)によるもの、走る・ジャンプなどの衝撃によるものと定義されています。
「ペルテス病」
太ももの骨の頭を大腿骨頭といいます。
この大腿骨頭が壊死を起こすのです。
何らかの原因で、骨頭を栄養する血管からの栄養が途絶えてしまい、骨頭が変形を起こします。
5歳~7歳の男児に多く、治療をし始める年齢が低ければ低いほど、予後はいいとされています。
もし、幼稚園児~小学生にかけて、股関節を痛がる場合はすぐに整形外科でレントゲンを撮ってください。
「ショイエルマン病」
意外にも骨の端っことはいいにくい背骨にも生じます。
これを「ショイエルマン病」といいます。
だいたいが、腰痛を訴えて来院しますが、典型的な腰の痛みの場所より若干上を指して痛いといいます。
さらに、座ってもらうと腰が後弯していることが多いです。
単なる猫背だと背骨全体が後に弯曲しているのですが、ショイエルマン病の場合は胸椎下端から腰椎が突出して後弯を呈しています。
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