【起立性調節障害】薬を飲んで元気になる? ―身体反応には勝てません―

薬を飲んで元気になる?(起立性調節障害)

 起立性調節障害でよく処方されるお薬に「メトリジン」「ミドドリン」があります。

 血圧を下げる薬です。

 また、「コララン」もよく処方されます。脈を調節する働きをするお薬です。

 さて、当院へいらっしゃる方はこれらのお薬を飲んでいるのに改善しない、または飲むと調子が悪くなるといった状態でお悩みです。

 なぜこのようなことになるのでしょうか?

 それをご説明します。


原因が分からないで治療をしている

 起立性調節障害で生じる「低血圧」「頻脈」「高血圧」が、なぜ起こるのかは、本当のところは分かっていません。

 自律神経じゃないの?

 そうお思いの親御さんもいらっしゃるとは思います。が、それほど簡単ではないのです。

 では、自律神経がおかしな反応をして、血圧が下がり過ぎたり、脈が速くなり過ぎたり、遅くなり過ぎたりするのはなぜですか?

 こう聞かれたら、分かりませんよね。

 医学上でもこれに対する答えはありません。

 だとすると、処方されているお薬は原因を治すものではなく、あくまで出てきた症状を抑えるだけしかしていないのです。

 すると、どうなるでしょう。


「身体 vs 薬」の戦い

 身体は「血圧を上げようとしない」一方で、薬は上げようとします。

 この戦いが繰り広げられるのです。

 薬の飲み始めは、それまで飲んでいないので効果が出ます。

 あれ? 今日は学校へ行けそうだね。

 そんな風になるのです。

 ところが、数日間薬を飲んで学校へ行っていると、また行けなくなったりします。

 なぜでしょう?

 もともと、朝に血圧が上がらないのには理由があるのです。ひょっとしたら身体を動かすエネルギーが十分に補給できていないのかもしれません。

 それだから血圧が上がらない。

 なのに、お薬で無理やり血圧を上げて学校へ行くことを繰り返す。

 そうこうしているうちに、エネルギーが枯渇して動けなくなるのです。

 結局、動かそうとしない身体が勝ちます。お薬を飲んでも動けないのですからね。


原因にアプローチすることが大切

 病院では原因が分からないので、とにかく表面に出てきた症状を抑えるだけの薬を飲むことが治療となります。

 でも「本当の治療」とは、原因を明らかにして、その原因を解消することでしょう。

 起立性調節障害にも原因はあります。

 ですから、その原因を探り当て、簡単に錠剤などを飲めば治るなどという幻想は捨てて、本気で健康作りに取り組むのです。

 それが唯一で最高の治療です。



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