2025.08.19
カテゴリ:【10歳でも分かる解説シリーズ】
【研究論文】腰痛が慢性化する意外な原因

【研究論文】腰痛が慢性化する意外な原因
さて、今回の論文は「腰痛が治らない、慢性化する意外な原因」を調査した研究です。
今回も「10歳の子供でも理解できる」ように解説しましたので、大人だとさっと理解できるはずです。
【執筆者】水根健一:柔道整復師、鍼灸師、米国 Kharrazian Institute CFMC(Certified Functional Medicine Clinician)
論文の基本情報
- タイトル:Association between lifestyle‑related factors and low back pain: Evidence from a Japanese population‑based study
- 掲載誌 / 会誌名:PLoS One(オープンアクセス科学雑誌)
- 出版年:2025年7月30日
- 登録番号:10.1371/journal.pone.0328684
- 執筆者:Soya Kawabata, Noriaki Kurita, Takuya Nikaido, Ryoji Tominaga, Yuji Endo, Nobuyuki Fujita, Shin‑ichi Konno, Seiji Ohtori
何を調べたの?
この研究は、日本のみんなの生活のしかた(ライフスタイル)と腰の痛み(低背痛)に関連があるかどうかを、全国でアンケート調査して調べたものです。つまり、
- 「普段の生活のくせ」が「今、腰が痛いかどうか」や「どれくらい痛いか」「痛みが長く続いているか」に関係しているのかを調べた研究です。
どうやって調べたの?
- 対象:全国から無作為に選んだ(20〜90歳の)5000人に手紙で参加をたのみ、2188人から返事がありました。
- 調べた生活の要素(リスク因子):
- BMI(太り過ぎかどうか)
- 飲酒
- たばこ
- 運動の習慣
- 高脂血症(血液の脂の異常)
- 糖尿病・高血圧といった病気
- 自分の体型イメージ(自分の見た目の認識)
- 分析の方法:下記の3つの視点からグループ分けして調査しました。
- 今、腰が痛いか痛くないか
- 痛みが軽いか、結構つらいか
- 長く続く慢性的な痛みかどうか
何がわかったの?
- 今、腰が痛い人に多い生活のくせ:
- BMIが高い(太っている)
- アルコールを飲む
- たばこを吸う
- 高脂血症(血液の脂の異常)
- 痛みが重い人に多い特徴:
- たばこを吸う
- 運動をあまりしない
- 高脂血症
- 痛みが長く続いてしまう人(慢性腰痛)に特に多い特徴:
- たばこを吸う人だけが、慢性化と関係していました
まとめ
- 太っていたり、酒を飲んだり、たばこを吸ったり、血液の脂が多い人は、腰が痛くなりやすい。
- 特に、たばこを吸う人は、腰痛が強くなったり、ずっと続いたりしやすい。
- 運動しない人は、痛みが重くなる傾向にある。
なぜこうなるの?
- たばこを吸うと、血液が腰の骨などにうまく栄養を運びにくくなり、痛みが強くなったり長引いたりする可能性が考えられます。
- 高脂血症(血液の脂の状態)は、腰の関節や神経にトラブルを起こし、痛みを強くすることもあるとされています。
- 太っている人は、腰に負担がかかりやすく、腰痛になりやすいこともたくさんの研究でわかっています。
- 運動不足だと、筋肉も弱くなって腰を支えにくくなるので、痛みが強くなることもあります。
当たり前をただ論文にしただけ
私は機能性医学を実践しています。
寝る時間を増やしただけで慢性腰痛がなくなった人もいます。
また、食事を改善したら慢性腰痛がなくなった人もいます。
歪みや筋肉・筋膜、骨や軟骨だけではないのです。
それらがうまく働くには、必ずといって良いほど体内の正常な生化学反応が必要なのです。
私が常に言っていること、それを論文が証明してくれました。
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