朝起きられない、力が入らない、しんどい、血圧が低い、起立性調節障害

早く起きなさい!何度言わせるの!

 朝はどのご家庭もみなバタバタしています。優雅に新聞に目を通して、ゆっくりと朝の食卓を家族みんなで囲んでいる、そういうご家庭は1%もないのではないでしょうか。

 実際はこうです。お母さんがまず眠い目をこすりながら起きて、家事を始めます。

 朝ごはんの用意が済むか済まないかの頃に、子供たちを起こします。

「起きて~! もう時間よ~!」

 ところが、一向に起きてくる気配がありません。「またか」とイライラをつのらせながら、再度声を掛けます。

「早く起きなさい! 遅刻するわよ!」

 それでも起きてきません。昨日遅くまでスマホを見ていたのかしらと、半ば呆れて部屋へ起こしに行きます。

起立性調節障害(朝の風景)

「早く起きなさい!! 何度言わせるの!」

 このようにして一日が始まります。

夜にはいつもの元気な我が子なのに

 朝はこのようなやり取りが毎日繰り返されるのです。なんとか学校へと向かう日もあれば、どうしても起きられなくて学校を休む日もあったりします。

起立性調節障害 母親の心配

 最初は「夜遅くまでゲームやスマホをしているんじゃないの?」と我が子を疑ってみます。

また「学校で嫌なことがあるのかな? いじめ? 先生と合わない? クラブ活動で友達とトラブルでもあるんじゃないのかな?」などと今度は外に原因を求めたりします。

 ただ、休日の我が子をよく観察していると、お昼を過ぎたくらいから、もういつもの元気な様子です。

 お昼ご飯を用意したら、全部完食するし、受け答えもしっかりしている。夜になると元気過ぎるくらい元気な様子です。

「仮病?」

 そう思うのも無理ありませんね。

 ただ、原因がなく元気ならこんなことになることはありません。

自律神経の失調が引き起こす「誤解病」

無意識における身体の働きは「自律神経」という神経がコントロールしています。

内臓を意識で動かせる人はいません。「胃液を今から分泌してやろう」「心臓の鼓動を一時的に止めよう」「汗腺を閉じて汗を止めよう」など、できる人はいません。

体内の酸性とアルカリ性のバランスを一定にするために、自律神経は内臓をフルで働かせて安定した状態を作ります。

 さらに、日中に活動した身体は夜には休めて、活動に向けて準備します。その活動や休息の時それぞれに働く自律神経は異なります。

交感神経と副交感神経

 これら二つの自律神経は反対の働きをします。朝、起きる時間が近づくにつれて交感神経が働き始め、筋肉が動きやすいような状態にしたり、心拍を上げたりして、動きやすい環境を作ります。

 一方、夕方から夜になると、休息へ向けて副交感神経が働き始めます。徐々に体は休息モードへと入り、眠くなっていくのです。この二つの神経はちょうどシーソーのような関係にあります。一方が働くともう一方は抑制されます。
 この自律神経のシーソーが朝起きるときには「交感神経」が優位に、夜寝る時には「副交感神経」が優位になるのですが、、、

朝、交感神経が働かない!

 このせいで、朝起きられないのです。無理やり起きようとすると、脳に血流が起こらず、頭痛、めまい、ふらつき、吐き気、身体が重いなどの症状が現れます。

 完全に睡眠モードに入ってしまっている身体が朝が来ても、そのまま睡眠モードに切り替わらないのです。

 健常な人には良く分からないかもしれません。でも、想像してください。寝入ってから2~3時間で無理やり起こされる時、むっちゃ眠くないですか? それでも健常な人なら交感神経が働きますから目が覚めるかもしれませんが、とにかく、その無理やり起こされる状態なのです。そして、その反対の現象として、

夜になっても交感神経が高ぶりっぱなし!

 になるのです。こうなると、夜になっても元気だったり、なかなか寝付けなかったりします。いつものように元気いっぱいの我が子を見て、「仮病?」と疑ってしまうのは親なら無理もないですね。

 身体には問題ないのですから。ただ、リズムが切り替わらない、それが起立性調節障害なのです。

二次的な問題が一番問題

 子供たちは心では、「学校へ行きたい」「お母さんの『早く起きなさい』という声に応えたい」と思っています。でも、身体が言うことを聞かないんです。

 この時、周囲の人たち(親、教師、友達など)が「ただ学校へ行きたくないだけの仮病」と誤解してしまうとどうなるでしょう?

周囲の無理解→自信喪失→体調不良

 この負のスパイラルに入っていきます。すると、今までになかったような症状が出たり、引きこもり、うつなど悪化していきます。成績も学校へ行かないので、そもそも期待できなくなります。

 ちゃんと診断してもらわないと、この段階で「うつ」と診断されてしまったら、抗うつ薬を飲まされ、そのせいで余計に低血圧になり悪化します。

 この起立性調節障害は成長期が終わるころから自然に良くなっていきます。

しかし、症状が出ている成長期に適切な対処が行われないと、二次的な問題が消えずに、ひきこもりやうつにそのまま移行するのです。

血圧が診断のカギ!

 なぜこの病気が「起立性調節障害」と呼ばれるかと言いますと、私たちは立ち上がると重力のせいで血液が下半身へと流れます。すると、脳に行く血流量が減るわけです。これが症状の原因です。

 立ち上がるとき、普通は交感神経が働いて、末梢動脈が収縮します。心拍数も増加します。その結果、下半身へと落ちていく血液が少なくなるために脳への血流が保たれるのです。

 この時、交感神経が働かないでいると、脳が血流不足になり、ふら~っとなるのです。お風呂に入っている時、突然立ち上がると立ちくらみすることがありますよね。あれのもっときつい状態が起立性調節障害です。つまり、

立ち上がる時に血圧が上がらない

これが起立性調節障害の主な症状です。

さまざまなタイプの起立性調節障害

 一口に起立性調節障害といっても、タイプがさまざまあります。朝、なかなか起きられないものから、学校の朝礼で校長先生の長い話を聞いていると、突然倒れたり、気分が悪いと訴えて、座らされたりしている子供も起立性調節障害の可能性があります。

現在は以下のように分類されています

① 起立直後性低血圧

 これが一番多いタイプです。起立した直後に一過性の強い低血圧があり、同時に強い立ちくらみと全身倦怠感が起こります。

② 体位性頻脈症候群

 起立時の血圧低下は見られないものの、起き上がった時に頻脈とふらつき、頭痛、倦怠感などの症状が見られます。

③ 血管迷走神経性失神

 起立中に突然血圧が低下し、意識低下や意識消失、まれにけいれん発作を生じます。

④ 遷延性起立性低血圧

 起立直後の血圧は正常ですが、起立数分後に血圧が徐々に低下し始めて、動悸や冷汗、気分不良を起こすものです。

ご家庭で可能な簡易検査

 立ちくらみや起立後の不調は、もちろん起立性調節障害だけではありません。よく似た症状の病気としては、鉄欠欠乏性貧血、甲状腺機能異常などの病気が潜んでいることもありますので、病院ではそれらの検査をします。

 たとえば、血液検査、胸部レントゲン検査、心電図検査、脳のCTやMRIなども必要に応じて行います。

 こうした病気をスクリーニングして、異常がないと分かれば起立血圧検査(日本小児心身医学会ガイドラインによる)を実施します。

起立血圧検査

測定項目:最高血圧(収縮期血圧)、最低血圧(拡張期血圧)、心拍数

① ベッドなどに横になり、10分後に3回血圧を測ります。
② さらに起立した直後に測ります。
③ 起立したまま1分ごとに計測を行います。

 その他、起立時のふらつき、動悸、頭痛、倦怠感の有無などを調べます。

東洋医学に治療の答えがある!

東洋医学や中医学でも「起立性調節障害」を治療しています。東洋医学は体の中庸を大切にします。

さきほどの自律神経はシーソーにたとえました。このシーソーがちゃんと交互に傾くように調整するのが東洋医学です。

東洋医学の思想には「陰と陽」という考え方があります。

体内にある「陰」と「陽」のバランスが崩れていると、不調や病気になるのです。

もちろん、起立性調節障害は朝に「陽」が働かない状態です。

朝に「陽」を働かせない要因がなくなればいいですが、内的要因ばかりではなく、外的な要因もありますので、自分自身の努力や投薬だけでは心配です。

そこで東洋医学は、「陽」に傾いた状態を薬などに頼らず、自分の体でバランスを取れるように促していく治療です。

「陰陽」だけではありません。

「陰陽」を整えるのに、「虚実」「寒熱」「表裏」などの状態を診たり、「五臓六腑」との関わりを考えます。

ただ「起きれないのなら脳内に化学物質を入れたらいい」という病院の薬とは全く違う方法で、東洋医学はを解消していくのです。自分の身体が治すお手伝いをするという訳です。

 鍼や灸を使い、体の陰陽を整えて、自分自身で治っていく・・・これが一番自然で体に優しい治療なのです。

 お子様の状態でお困りの方は、当院にお気軽にご相談ください。整体、鍼、灸等をベースにみなさんの不調を改善へと導きます。




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